【全・日】本所サブタイトル

皮革技術センター [皮革全般]

H1

令和4年度研究の概要(1)

コンテンツ
テーマ 加水分解ケラチンによる豚ウェットブルーの改質
計画 令和4~6年度
目的   皮革は部位や個体ごとに品質に差があるが、その中でも東京都を主な生産地とする豚革は、腹部と尻部の機械的強度や風合いの差が特に大きい。そのため、再鞣しや加脂剤、コラーゲンペプチドなどによって物性が改善されるものの、十分ではない。加水分解ケラチン(Hyd-Kr)に関する改質効果も報告されているが、Hyd-Krの化学的特徴や使用条件のみならず、改質効果の詳細は依然不明のままである。一方、豚革製造の脱毛物はHyd-Kr原料として高い潜在的価値を有するものの有効利用されずに廃棄されている。本研究では、豚革製造の脱毛物からHyd-Krを調製し、その化学的特徴を明らかにするとともに、豚ウェットブルー(WB)に作用させることにより物性の改質効果を詳細に検証する。また、この結果に基づいてHyd-Krの豚革製造への適切な使用法を確立することを目的とする。
内容 令和4年度:豚革製造の脱毛物よりHyd-Krを開発し、WBへの浸透状態を化学分析や顕微鏡観察で調べ、革層コラーゲン繊維への結合を実証する。また、WBをHyd-Krで処理して引張強さなどの物性改質効果を明らかにする。
令和5年度:Hyd-Krの最適な処理工程や処理量を見出し、物性改質効果の最適化を図る。
令和6年度:豚革を試験製造し、製品を試作する。
効果   Hyd-Kr処理により高品質な豚革製造が可能となるとともに、廃棄部位の削減や、脱毛副生物の有効利用により、環境負荷を低減した豚革の製造が可能になる。