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皮革及び靴の知識 靴・はきもの:革と革製品に関するQ&A
革と革製品に関するQ&A
Q. は虫類(ワニ、トカゲ)革のバッグを購入したのですが、品質表示もなく、偽物のような気がします。本物と偽物の見分け方を教えて下さい。
A. は虫類(ワニ、トカゲ)の模様をした「革製品」の偽物には、型押し革(牛革や豚革の表面 に、は虫類模様を型押ししたもの)、レザーボード・ボンデッドレザー(革屑を粉砕した繊維に合成樹脂を混合して、シート状に固めた後、は虫類模様を型押ししたもの)、合成皮革(不織布などの基布層とポリウレタンなどの合成樹脂層からなるシートに、は虫類模様を型押ししたもの)があります。いずれの材料でも、型押しで模様を成形しているため、模様が画一的で規則的である特徴が見られます。これを念頭において、以下のことについても調べるとよいでしょう。 1)模様、しわ:は虫類独特の鱗模様は、形状や大きさが不規則で、部位により異なっており、鱗板の間のしわは深く切れこんでいます。一方、偽物の鱗板様の凹凸 は浅く、切れ込みが少ないという特徴があります。 2)切り口(繊維構造): 本物の繊維構造は、薄い織布が重なりあった構造をしています。型押し革では、牛革や豚革の繊維構造が観察されます。レザーボード、ボンデッドレザー、合成皮革では、繊維の交絡が見られません。 
Q. 革に利用される動物は、どのような動物でもよいのでしょうか。
A. 皮が皮革として利用される動物は主に、せきつい動物に限られており、その中でも、ほ乳類(牛、豚、羊、ヤギなど)、は虫類(ワニ、ヘビなど)がよく利用されていますが、それ以外にも鳥類(オーストリッチなど)、両生類(カエル)、魚類(サメなど)も少しではありますが利用されています。
Q. 皮と革の意味は違うと聞きましたが、正しい使い分けを教えて下さい。
A. 皮革は一般に「かわ」と呼ばれますが、「皮」は動物の最外層の組織をはぎとったもので、「革」はそれから毛を除き、なめしを行ったものを指します。英語では、前者はskin、hideを用い、後者はleatherを用います。よく「皮靴」や「皮製品」という記述をみかけますが、正しくは「革靴」、「革製品」と記述すべきでしょう。 「皮」を「革」に変える「なめし」とは、なめし剤により皮の主成分であるコラーゲンの分子間に橋かけを行うことです。なめし剤には、クロム、アルミニウム、植物タンニン、アルデヒドなどがあり、その作用機構は同一ではありませんが、コラーゲン間に架橋結合を形成するという点では一致しています。 なめしの定義として、 1)耐熱性を付与すること、 2)耐腐敗性、耐薬品性を付与すること、 3)革らしさ、なめらかさを付与すること がありますが、この三つの定義のうちで一つでも満足していれば、なめし革と呼ぶものと考えます。
Q. 革の最も優れている特性は何ですか。他の素材ではまねができないのでしょうか。
A. 革の優れた点として、1)保温性があり、触ると温かみがある。2)吸湿性、放湿性があり、着用時に快適な環境が得られる。3)気温による風合いの変化が少ない。4)適度の可塑性と弾性があるため、各種の製品に加工できる。5)革の繊維構造は丈夫で、銀面 模様が美しく、感触もよく重厚な感じを与える。といったことが挙げられます。しかし、価格が不安定で、カビが生えることがあり、機械的な特性が均一でなく、表面 に傷が生じることがあり、熱や水に弱いなどの欠点もあります。 革の特性を模倣するために、様々なタイプの合成皮革が開発されています。これらは、不織布などの基材に、ナイロンやポリウレタンなどの表面 層をつけたもので、耐水性、色落ち、軽さなどは天然皮革の特性より優れているものもあります。しかし、吸・放湿性などが劣っており、快適な環境が得られません。
Q. なめしの意味、なめし剤の種類を教えて下さい。
A. なめしとは、皮のタンパク質を化学的に固定・安定化させ、腐敗しにくく、その結果 、柔軟性、通気性、耐水性、耐熱性などにおいて、優れた性質を革に与える製革工程の一つです。以下に主ななめし剤の種類を示します。 1)クロムなめし剤:なめしが短時間で済み、経済性に優れ、柔軟性・保存性・耐熱性・染色性がよいなどの優れた特性があり、現在では最も多く用いられているなめし方法です。クロムなめしした革は水色をしており、ウェットブルーと呼ばれます。 2)アルミニウムなめし剤:古くからあるなめし方法で、白色で柔軟な革が得られますが、単独では耐水性や耐熱性に乏しく、他のなめし剤と併用するコンビネーションなめしに利用されます。 3)ジルコニウムなめし剤:比較的新しい方法で、充実性のある、しっかりした銀面 を持つ白色の革が得られるのが特色です。 4)植物タンニンなめし剤:植物の樹皮などから抽出したタンニンを主成分とするなめし剤で、古くから行われている方法です。クロムなめし革に比べて、伸びや弾性が少なく、耐熱性が幾分劣りますが、可塑性に富んで成形性がよいです。靴の底革、ヌメ革、クラフト革などに利用されます。 5)アルデヒドなめし剤:単独で用いられることは少なく、他のなめし方法とのコンビネーションなめしに用いられます。アルデヒドの中でもグルタルアルデヒドが多く用いられ、革はふっくらし、耐水性、耐洗濯性がよくなります。
Q. 非クロムなめしとはどういうものですか。
A. 現在、皮のなめしにはクロムなめし剤が最も多く用いられています。通 常のクロムなめし剤は無害ですが、使用済みのクロムなめし革製品を焼却すると一部は有害な6価クロムに変化することが認められており環境汚染の可能性があります。そこで、クロムなめし剤を使用しない新しいなめしの方法が開発されており、この方法を非クロムなめしと呼びます。 非クロムなめしに使用されるなめし剤としては、アルミニウム、ジルコニウム、チタンなどの金属なめし剤、アルデヒド類及び合成鞣剤、植物タンニンなめし剤などが挙げられます。 非クロムなめしの革は、クロムなめし剤を全く使用しないので、排水処理が容易になり、加工途中で排出された皮くずの有効利用が望めます。
Q. ワシントン条約は革と関係がありますか。
A. ワシントン条約の正式名称は、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条例」で、動植物保護のために設けられた国際協定です。その主旨と目的は、乱獲などによって絶滅寸前にある野生動植物を保護しようとするもので、規制の対象には生体はもちろんのこと、それらを用いた産物つまり毛皮のコートや置物、ハンドバッグ、象牙細工などの加工品も含まれます。保護の対象になる野生動植物について定め、それぞれの必要に応じた国際取引の規制を行っています。 食肉、羊毛、羽毛などに用いている「家畜」から出る皮類はこの規制の対象となりませんが、野生の動物で特に珍しい動物からの皮については、関係局(経済産業省)に問い合わせ、確認を得ることが望ましいでしょう。
Q. 靴底(ポリウレタン底)がぼろぼろになったり、割れたりすることがありますが、なぜでしょうか。
A. 靴底には様々な材料が使用されています。ポリウレタン底は軽く、滑りにくく、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性に優れているため広く使われています。ポリウレタンにはエーテル系とエステル系の 2 種類があります。エステル系は物性に優れていますが、加水分解性があります。そのため、経年劣化を生じ、ぼろぼろに崩れたり、べたついたりすることがあります。  加水分解を進行させる条件としては、 1 )高温と多湿、 2 )足から出る汗、 3 )触媒(ポリウレタン中の残留物)、 4 )薬品(酸性やアルカリ性の薬品)、 5 )カビなどが考えられ、これらの相乗効果によって促進されます。 なお、エーテル系ポリウレタン底は、エステル系に比較して引裂強さが劣ります。したがって、靴底意匠の凹凸を深く鋭角に設計したときなど、着用による曲げによって凹部の谷の部分から亀裂が生じることがあります。
Q. 革製品に白い粉状のもの、あるいは白いカビ状のものが吹き出してくることがありますが、これは何でしょう。
A. 白い粉状またはカビ状のものを総称してスピューと呼んでいます。スピューの主成分は塩または脂肪です。水拭きして消え、熱で溶けず、シンナーなどの有機溶剤で拭いても消えないのが塩スピュー(ソルトスピュー)、水拭きして消えず、熱や有機溶剤で拭くことによって消えるものが脂肪スピュー(ファットスピュー)といいます。 塩スピューは、靴に発生する場合が多い。革が濡れ、革中に浸透した水分が蒸発するとき、含有する塩を表面に運びます。これが乾燥した後、白い粉として表面に現れます。塩の由来は、革製造工程中で使用されたものが多く、発汗による塩分もあります。この白い粉状の塩スピューは水で容易に除くことができますが、革中に塩が含まれる場合は、完全に除くことは困難です。対処法としては革に防水性を付与して、水分の浸透を防ぐこと、浸透した水分は早めに除去することなどがあります。 脂肪スピューは、衣料革に多く発生しています。固形パラフィン、固形シリコンや高級脂肪酸など高融点の脂肪を含有する加脂剤を使用した場合や、原皮中に含まれる脂肪の除去が不十分な場合に発生しやすい。通常、加脂剤によるスピューは革全面に、体脂肪によるスピューは動物の背線周囲に偏在しやすいのが特徴です。脂肪スピューも完全に防ぐことは困難です。
Q. 靴や革製品を保管しておいたところ、部分的に収縮し硬くなっていました。これはなぜでしょう。
収縮例 (拡大写真)
A. 保管中に革製品が収縮したトラブルの原因としては、除湿剤の付着が考えられます。市販の除湿剤の成分である塩化カルシウムが湿気を吸って液状になり、それがこぼれて革製品に付着し、革タンパク質を変性させたためと考えられます。また、雨で濡れた靴を乾燥させる目的で、靴の中に塩化カルシウム系の除湿剤を入れたときに革が収縮することもあります。塩化カルシウムの付着が原因の場合は、損傷部分は硬くなり、光沢も無くなり、しわがよっています。一度収縮した革を直す方法は無いので、湿気を吸って溶液状になった塩化カルシウムを革製品に付着させないように十分注意する必要があります。このような事故を防ぐためには、革製品の乾燥にはシリカゲルを用いることが望ましいでしょう。
Q. 雪道を歩いて濡れた靴を保存しておいたら、革の部分が収縮して硬くなっていました。これはなぜでしょう。
A. 道路に融雪剤として塩化カルシウムが撒かれている場合、解けた雪で革が濡れると、塩化カルシウム系除湿剤の付着と同様に革の収縮が起こることがあります。一度収縮してしまった革は元には戻らないので注意が必要です。また、革は濡れると耐熱性が低下します。そのため、濡れた靴をストーブなどに近づけて熱をかけると収縮する場合があります。この場合も元に戻すことは出来ないので、濡れた革を乾燥させようとストーブや直射日光に当てるのは避ける必要があります。
Q. 革の破れ・革衣料がポケット口から破れたり、スカートのスリット口が裂けたり、ミシン切れが生じたりします。なぜ起こるのしょうか。
破損例 破損例
A. 革の強度は、繊維構造に左右されます。主に、革を構成する繊維の太さと絡み具合によって決まります。これらの構造は、畜種、品種、性別、飼育方法、産地などによって異なっています。また、一枚の革の中でも、部位によって構造が異なっています。たとえば、腹部(ベリー部)は繊維が粗く、強度も弱くなっています。牛や馬などの大きな動物は皮が厚いので、本来は強度に優れていますが、軽くするため薄く漉くことによって、網状層の厚さが減少し革の強度が低下します。 また、羊は品種によって性質が大きく異なります。特にウールシープは被毛の数が多く、繊維の発達も弱くなっています。また、網状層と乳頭層のつながりが疎らで、この部分に脂肪が多く沈着しています。革製造の工程で脂肪分が除去されるため、この部分に空隙が生じ2層にはく離しやすくなります。このような革を使った場合に強度が低下します。 さらに、革衣料を縫製する上で、糸の太さや針目数などの縫製条件が、素材にあっていない場合にも、縫い目による革切れが生じるので注意が必要です。革が破れた場合には、補修は不可能ですので、購入前に、着用により力がかかるポケット口やスカートのスリットなどの縫い目をよく観察する必要があります。
Q. 革底の靴を購入したいのですが特徴を教えて下さい。
A.  靴底には、種々の素材が使用されています。合成底が普及するまでは革が代表的な表底材料でした。現在では、紳士靴、婦人靴とも高級品にのみ用いられています。海外では、合成底の普及があっても、一定の革底が利用されており、靴底としての優秀さが認められています。 底革は通常成牛皮を植物タンニンで鞣したものです。革底は、保温性・断熱性がある、足になじみやすい、透湿性に優れている等の利点があります。これに対して、耐摩耗性や耐水性に劣る、カビが生えやすい、価格が高い等の欠点もあります。特に耐摩耗性の低さのため、摩り減りやすいので注意が必要です。
Q. 革・革製品のクレームにはどのようなものがありますか。
A. 革・革製品の代表的なクレーム
  • 色落ち、変退色、色移行
  • 革の破損
  • 仕上げの損傷
  • 風合いの変化
  • かび
  • スピュー
  • 臭い
  • かぶれ
  • 変形
  • 水ぶくれ
  • 鑑定
  • 接着のはがれ
  • 靴表底のはがれ
  • 靴底の破損
  • ヒールの破損(ヒール折れ、ヒール取れ)
光退色例 (拡大写真)
Q. クロム鞣しについて
A.  クロムは有害といわれていますが、革の製造に用いられるクロム鞣剤は3価のクロム塩で、毒性はほとんどないものとされています。その水溶液は緑色から紫色です。有害とされているクロムは6価のクロム塩で水溶液は黄色から橙赤色をしています。代表的な6価クロム塩である重クロム酸ナトリウムや重クロム酸カリウムは、皮膚粘膜を刺激して腐食し、さらに潰瘍を生じさせるなど危険を伴います。現在では6価クロム塩は鞣しに用いられていません。
 かつては、重クロム酸ナトリウムのような6価のクロム液に硫酸酸性等で還元剤(グルコースや亜硫酸水素ナトリウム)を加えて、3価のクロムに還元して使用していた時代もありました。これに皮を浸してアルカリを加え、次第に塩基度を上昇させ、ここに生ずる塩基性クロムによって鞣しを行っていたのです。
Q. 革には傷があると聞きますが。
A.  革には独特の生体に基づく模様があります。毛穴、とら、血筋、リブマーク(肋骨の跡)、掻き傷、焼印(ブランド)、虫穴は天然皮革の特徴でもあります。日本では仕上げを厚くし塗装で隠していることが多々あります。着用しているうち、あるいはクリーニング後に現れクレームとなることがありますが、本来は生体に存在する模様でもあり、天然皮革の証拠でもあります。
Q. 革の耐熱性について。
A.  生皮の耐熱性は革の種類によって大きく異なりますが、哺乳動物では約60℃です。鞣しによって革の耐熱性は上昇しますが、鞣し方法によって耐熱性は異なります。標準状態(水分約15%程度)では約120℃以上と高い耐熱性を持っています。液中熱収縮温度(革を水に十分に浸した状態での耐熱性)を見ると、クロム鞣しは80℃〜120℃、植物タンニン鞣しは70〜90℃、ホルムアルデヒド鞣しは63〜73℃となっています。
 水に濡れると革の耐熱性は低下します。したがって、乾燥状態ではアイロン掛けも注意深く行えば可能です。しかし、蒸気アイロンの使用、革製品の水に濡れた部分のアイロン掛け、水に濡れた靴を直射日光やストーブで乾かすようなことは避ける必要があります。いったん熱変性を起こした革は硬くもろくなり修復不可能です。
Q. 皮革と自然保護・動物愛護。
A.  皮は主に食肉の副産物として生産されます。人類が肉食を続ける限り、皮は副産物として産出され続けます。皮を革として使用することを控えると、今度は大量の皮を廃棄物として処理することが必要となります。皮を革として利用することは、副産物の有効利用として人類の歴史の中でも最も古いものの一つとして考えられ、枯渇する資源を原料とする石油製品とは根本的に異なり本来環境に優しい製品といえます。
 しかし、皮革製造で大量の汚水や臭気等を排出するので公害の元のように考えられがちです。日本では、なめし工場からの排水は個別企業の排水処理施設あるいは下水道に排出され終末処理場で浄化されて河川、海に流入します。したがって、皮革排水が河川を直接汚染していることはありません。臭気は原皮の臭気あるいは脱毛工程での硫化水素臭、脱灰工程でのアンモニア臭が主な発生源ですが広範囲に拡散することはありません。
 わが国の皮革産業においては、日本皮革技術協会を中心として、産学公の共同研究として省硫化脱毛、省クロムなめしや非クロムなめしなどの研究が進められてきました。現在もより地球環境にやさしい革作りを目指して研究に取り組んでいます。
Q. 最近婦人靴の細いヒールをよく見かけますが、ヒールに関する事故はどのようなものがあるでしょうか?
A.  歩行中のヒールの破損や離脱は、転倒や事故につながるため深刻な問題です。しかし、ヒールに問題があるのか、事故が起きたからヒールに問題があるように見えるかを見極めることは困難です。ヒールに問題がある場合の主な原因は、ヒールのデザインあるいは素材が不適切であること、取付けが不十分であること、過度に着用していることなどが考えられます。ヒールのトップピースがすり減ったり、ヒール自体がすり減り短くなったりしたのでなければ、ヒールのデザイン、素材、補強芯に問題があると考えられます。また、ヒール取付けには材質、サイズ、取付けの位置、釘の長さ、中敷きの材質や厚さなど様々な要因が関係しています。過度なデザイン優先でヒール取付け強度が弱くならないように注意が必要です。そのためには、製品化する前の品質検査を十分に行う必要があります。
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